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皆さんこんにちは!
広島県福山市を拠点に型枠工事一式を行っている
n’tec.株式会社、更新担当の富山です。
目次
建物を建てるとき、見た目のデザインや豪華な設備に目が行きがちですが、実はその根底を支えているのが「型枠工事の精度」です。
型枠は、コンクリートを流し込むための“型”となる部分。これが正しく組まれていなければ、建物全体の寸法が狂ったり、強度不足になったりする危険があります。
型枠工事は「精密さ」が命。
職人たちは常に数ミリ単位の誤差にも気を配りながら作業を行っています。
例えば、壁がわずか3ミリでも薄くなったとしましょう。その部分は設計通りの強度を発揮できなくなり、建物全体の耐震性に影響する可能性があります。また、柱がわずかに傾いていると、上の階にいくにつれてズレが広がり、最終的には窓やドアがきちんと収まらない、内装が浮いてしまうといったトラブルに発展します。
さらに、こうした誤差は完成直後には目立たなくても、数年後に「ひび割れ」や「雨漏り」といった不具合として現れることがあります。つまり、精度管理は「今のため」だけではなく「未来の品質保証」にも直結しているのです。
昔は水糸や下げ振りが主流でしたが、今ではレーザーレベルや3D測定器を使って精度を数値化しています。これにより、職人の目だけではわからないわずかなズレも正確に確認できます。
型枠を組んだら、必ず職人同士で確認し、さらに監督者が再確認する仕組みになっています。これにより「思い込みによる見落とし」を防いでいます。
とはいえ、機械だけでは補えない部分もあります。長年の経験を持つ職人は、目視や触感で「この壁は少し傾いているな」「この床はほんの少し沈んでいるな」といった違和感を察知します。機械と人の感覚を組み合わせることで、より高い精度が確保されています。
工期の短縮プレッシャー
現代の建築現場はスピードが求められます。その中で「正確さを優先する余裕がない」となりがちなのが悩みどころです。
若手とベテランの差
精度への意識は経験によって差が出ます。新人が「このくらいなら大丈夫」と判断しても、実際は大きな問題になることがあります。教育や指導が欠かせません。
測定機器への依存
便利な機器に頼りすぎると、職人としての“感覚”が育ちにくくなるという懸念もあります。
近年はBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やドローン測量、3Dスキャナーなど、デジタル技術を使った管理方法が増えています。
例えば、現場で型枠を組んだ瞬間にタブレットで設計データと照らし合わせ、ズレがあればその場で警告が出るといったシステムも登場しています。
これからの現場は、職人の技とデジタルの力を組み合わせた「ハイブリッド型」の精度管理が主流になっていくでしょう。
型枠工事の精度管理は、一見地味に見えるかもしれませんが、建物の品質を左右する重要な仕事です。
数ミリの誤差を見逃さず、正確な作業を積み重ねることで、安心して住める・使える建物が出来上がります。
精度へのこだわりこそが、職人の誇りなのです。
次回もお楽しみに!
広島県福山市を拠点に型枠工事一式を行っております。
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